
造作キッチンとは、工務店や設計事務所、大工・家具職人などが、住まいに合わせて現場や工房で一から造り付けるキッチンです。
既製品の枠にとらわれず、一般的な規格寸法では合わせにくい空間にもぴったりと納まるキッチンを造れることから、新築やリノベーションで造作キッチンを検討される方が増えています。一方で、「オーダーキッチンとは何が違うのか」「費用はどのくらいか」「どこに頼めばよいのか」といった疑問もつきものです。
本記事では、造作キッチンの特徴と依頼先、オーダーキッチンとの違い、費用の目安、天板とシンクの選び方、工期と完成までの流れ、注意点を解説します。あわせて、造作キッチンとオーダーキッチンのどちらを選ぶべきかの考え方もご紹介いたします。
造作キッチンとは?特徴と主な依頼先
造作キッチンは、規格の中から選ぶのではなく、住まいの寸法や暮らし方に合わせて一台ずつ設計し、造り付けるキッチンです。まずは、造作キッチンならではの特徴と、主な依頼先を押さえておきましょう。
空間に合わせて自由に設計できる
造作キッチンは、間取りや天井の高さ、窓や柱の位置に合わせて、寸法やレイアウトを自由に決められるのが魅力です。天板や扉の素材、収納の配置、設備機器の組み合わせまで、住まい手の希望を細やかに反映できます。
建物と一体で造り付けるため、壁や床、造作家具と素材を揃え、空間に溶け込むキッチンに仕上げられるのも魅力です。
一方で、自由度が高い分、設計者と住まい手のあいだで決めることが多く、打ち合わせを重ねながら一つずつ形にしていく過程も、造作キッチンならではの特徴です。
主な依頼先
造作キッチンの依頼先は、主に次の三つです。依頼先によって、得意とすることや進め方が異なります。
| 依頼先 | 特徴 |
| 工務店・リフォーム会社 | 建物の工事とあわせて、大工や家具職人が現場で造り付ける |
| 設計事務所 | 建築家が空間全体を設計し、キッチンも建築の一部として描く |
| 家具工房 | 家具づくりの技術を活かし、工房で製作して現場に据え付ける |
いずれの場合も、設計者や職人の経験と技術によって仕上がりが大きく変わるため、キッチンの施工実績を確かめて依頼先を選ぶことが大切です。
依頼先を選ぶ際は、過去に手がけたキッチンの写真を見せてもらい、素材の扱い方や仕上げの精度、空間との調和を確かめてみましょう。ご自身が思い描くキッチンに近い事例があれば、イメージを共有しやすく、仕上がりの想像もしやすくなります。
造作キッチンとオーダーキッチンの違い【比較表】

造作キッチンとオーダーキッチンは、どちらも住まいに合わせて誂えるキッチンですが、設計と製作を誰が担うか、価格、工期、実物の確認や保証の体制に違いがあります。主な違いを、次の表で比べてみましょう。
| 比較項目 | 造作キッチン | オーダーキッチン |
| 設計・製作の担い手 | 工務店・設計事務所・家具工房などが現場や工房で造る | キッチン専業のメーカーが自社の工場で製作する |
| 価格 | 80万〜300万円程度が目安 | 250万円前後から1,000万円を超えるものまで |
| 工期 | 打ち合わせから完成まで1.5か月以上かかることも | 国産は比較的短く、海外製は数か月単位 |
| 実物の確認と保証 | 完成まで実物を確かめにくく、保証は依頼先による | ショールームで実物を確かめられ、メーカーの保証がある |
設計・製作の担い手
造作キッチンは、工務店や設計事務所、家具工房などが、建物の工事の一部として設計・製作します。一方、オーダーキッチンは、キッチンを専門に手がけるメーカーが、自社の工場で精度高く製作し、据え付けまでを担います。
造作キッチンは建物との一体感を、オーダーキッチンはキッチン専業ならではの精度と完成度を、それぞれ強みとしています。
価格
造作キッチンは、素材や構成を選べば比較的費用を抑えやすく、80万〜300万円程度が目安とされています。オーダーキッチンは、セミオーダーで250万〜1,000万円前後、国産のフルオーダーで300万〜1,000万円前後、海外のフルオーダーで500万円からが目安です。
どちらも、選ぶ素材や設備機器によって費用は大きく変わります。詳しくは、後述の費用の章でご紹介します。
工期
造作キッチンは、打ち合わせや製作に時間がかかり、システムキッチンに比べて完成までの期間が長くなりがちです。オーダーキッチンは、国産であれば比較的短い期間で設置できますが、海外製は現地で製作して輸送するため、数か月単位を見込む必要があります。
実物の確認と保証
造作キッチンは一点ものの造り付けのため、完成するまで実物を確かめることができません。保証やアフターサポートの内容も、依頼先によって異なります。
そのため、造作キッチンでは素材のサンプルや施工例の写真、図面やイメージパース(完成予想図)を手がかりに、完成形を丁寧に思い描いていくことが欠かせません。
オーダーキッチンは、メーカーのショールームが用意されていることが多く、素材や仕上げ、使い心地を実際に確かめてから決められます。保証やアフターサポートの体制が整っているのも、メーカーならではの安心です。
造作キッチンとシステムキッチンの違い【比較表】
造作キッチンを検討する際は、システムキッチンとの違いもあわせて知っておくと、ご自身に合うキッチンを見つけやすくなります。主な違いを、次の表にまとめました。
| 比較項目 | 造作キッチン | システムキッチン |
| 設計の自由度 | 寸法や構成、素材を一から決められる | 規格の範囲から組み合わせる |
| 費用と工期 | 選び方次第で幅があり、工期は長めになりやすい | 費用を見通しやすく、工期も比較的短い |
| 部品とメンテナンス | 部品は一点ものが多く、対応は依頼先による | 部品の交換や修理に、メーカーが全国で対応しやすい |
設計の自由度
システムキッチンは、メーカーが規格化した部材を組み合わせるため、寸法や扉の色、収納の配置は規格の範囲から選ぶことになります。造作キッチンは、寸法や構成、素材を一から決められるため、空間や暮らし方に合わせた細やかな設計が叶います。
費用と工期
システムキッチンは、価格が規格ごとに決まっているため費用を見通しやすく、設置までの期間も比較的短く済みます。造作キッチンは、素材や構成の選び方によって費用に幅があり、打ち合わせや製作に時間がかかる分、工期も長めになりやすい傾向があります。
部品とメンテナンス
システムキッチンは、部品の交換や修理に、メーカーが全国のサービス網で対応しやすいのがメリットです。造作キッチンは、扉や金具などが一点ものであることが多く、修理や交換の対応は依頼先によって異なります。
造作キッチンの費用相場
造作キッチンの費用は、レイアウトや採用する素材、組み込む設備機器、施工の内容によって大きく変わります。ここでは、レイアウト別の目安と、システムキッチン・オーダーキッチンとの比較、費用を左右する要素をご紹介します。
レイアウト別の費用の目安
造作キッチンの費用は、シンプルなレイアウトほど抑えやすく、開放的な構成ほど素材の量や工事の手間が増えて高くなる傾向があります。おおまかな目安は、次のとおりです。
| レイアウト | 費用の目安 |
| I型・L型 | 80万〜150万円程度 |
| ペニンシュラ型・アイランド型 | 150万〜300万円程度 |
アイランド型は、四方から見える仕上げや吊り下げ式のレンジフード、配管の工事などが加わるため、費用が大きくなりやすいレイアウトです。アイランドキッチンの費用の内訳や、メーカー別の価格については、アイランドキッチンの価格・費用の相場で詳しくご紹介しています。
システムキッチン・オーダーキッチンとの費用の比較
造作キッチンの費用を、システムキッチンやオーダーキッチンと比べると、次のとおりです。いずれも、選ぶ素材や設備機器、施工の条件によって大きく変わります。
| 種類 | 費用の目安 |
| システムキッチン | 100万円前後から |
| 造作キッチン | 80万〜300万円程度 |
| オーダーキッチン | 250万円前後から1,000万円を超えるものまで |
造作キッチンは、素材や構成の選び方次第で費用を抑えやすい一方、オーダーキッチンは、キッチン専業のメーカーならではの精度や品質、保証の体制が価格に反映されています。オーダーキッチンの種類ごとの価格の目安や、価格の内訳については、オーダーキッチンの価格相場で詳しく解説しています。
費用を左右する要素
造作キッチンの費用は、主に次の要素によって変わります。お見積りを比べる際は、どこに費用がかかっているのかを確かめておきましょう。
- 天板と扉の素材:天然石やセラミック、無垢材は高価になりやすい
- 収納の造り:引き出しや扉が多いほど、加工の手間と費用が増える
- 設備機器:食洗機やオーブン、加熱機器の種類とグレード
- 施工の条件:新築かリフォームか、配管の移設や内装の工事が必要か
費用を抑える工夫
造作キッチンでは、扉を減らしてオープンな収納にする、天板にステンレスを選ぶ、必要な部分だけを造作して既製品と組み合わせるといった工夫で、費用を抑えることができます。ただし、費用を抑えるほど、意匠の完成度や使い勝手に影響が出ることもあるため、どこに拘り、どこを簡素にするかを見極めることが大切です。
造作キッチンで選べる天板とシンク

造作キッチンの魅力の一つが、天板とシンクを自由に選べることです。天板とシンクは、見た目の印象だけでなく、日々の使い心地や手入れのしやすさにも大きく関わります。代表的な素材と選び方をご紹介します。
天板の素材
天板の素材ごとに、表情や性質、費用の傾向が異なります。暮らし方や手入れの手間とあわせて選びましょう。
| 素材 | 特徴 | 費用の傾向 |
| ステンレス | 熱や水に強く、衛生的で手入れがしやすい | 比較的抑えやすい |
| 人造大理石 | 色柄が豊富で、やわらかな印象に仕上がる | 中程度 |
| セラミック | 熱や傷、汚れに強く、石のような重厚な質感 | 中〜高価格 |
| 天然石(大理石など) | 唯一無二の模様と存在感があり、酸や油の染みに注意が必要 | 高価格になりやすい |
シンクの選び方
シンクは、天板と一体で造るか、既製のシンクを組み込むかによって、見た目や費用が変わります。ステンレスの天板とシンクを継ぎ目なく一体で造れば、汚れが溜まりにくく、すっきりとした印象に仕上がります。
既製のシンクを組み込む場合は、選べる大きさや形の幅が広がる一方で、天板との継ぎ目の納まりや、掃除のしやすさにも配慮が必要です。
セラミックや天然石の天板には、天板の下からシンクを取り付けるアンダーシンクを組み合わせると、天板の美しさが引き立ちます。シンクの大きさや深さは、普段使う鍋や食器の大きさを思い浮かべながら、使い勝手を優先して決めましょう。
キッチン造作で選べる扉材と収納の造り
キッチン造作では、天板やシンクに加えて、扉材や収納の造りも自由に決められます。扉材と収納は、キッチンの印象と使い勝手の両方を左右する大切な要素です。
扉材の種類
扉材には、化粧板やメラミンのように色柄が豊富で手入れのしやすいもの、塗装で深みのある色やマットな質感を表現するもの、突板や無垢材で木目の温もりを活かすものなどがあります。床や壁、造作家具の素材と響き合わせると、空間全体に統一感が生まれます。
無垢材や突板は、経年の変化を愉しめる一方で、水や汚れへの配慮が欠かせません。シンクや加熱機器の近くには水や熱に強い素材を選ぶなど、場所に応じて使い分けるのも一つの方法です。
収納の造り
収納は、引き出しを中心にするか、扉付きの棚にするか、オープンな棚にするかによって、使い勝手と費用が変わります。引き出しは奥の物まで取り出しやすい反面、加工の手間がかかるため費用が上がりやすくなります。
オープンな棚は費用を抑えやすく、お気に入りの器を見せる収納として愉しめますが、ほこりや油汚れへの配慮が必要です。収納したい物と使い方に合わせて、組み合わせを考えましょう。
造作キッチンの工期と完成までの流れ

造作キッチンは一台ずつ設計して造り付けるため、システムキッチンに比べて完成までに時間がかかります。工期の目安と、ご相談からお引き渡しまでの流れを押さえておきましょう。
工期の目安
現場での工事期間の目安は、I型・L型で10〜14日、ペニンシュラ型・アイランド型で14〜21日ほどとされています。ただし、これは工事そのものの期間です。打ち合わせや設計、製作の期間を含めると、完成までに1.5か月以上かかることもあります。
素材の選定や製作の工程に拘るほど期間は延びやすいため、新築やリフォームの工程全体に余裕をもって計画することが大切です。
とくに、組み込む設備機器や特殊な素材を取り寄せる場合は、その納期も全体の工期に影響します。設備機器の発注時期や、製作から据え付けまでの段取りを、早めに依頼先と確認しておきましょう。
ご相談からお引き渡しまでの流れ
造作キッチンは、おおむね次のような流れで進みます。
| 流れ | 内容 |
| 1. 依頼先探し・ご相談 | 施工実績を確かめて依頼先を選び、理想のキッチンや予算を伝える |
| 2. 打ち合わせ・要望の整理 | 収納したい物や家電の寸法、使い方の希望を具体的に共有する |
| 3. プランとお見積りの比較 | 仕様や素材、工事の範囲、アフターサービスまで含めて比べる |
| 4. 詳細設計・ご契約 | 図面や仕様を確定し、納得したうえで契約する |
| 5. 製作・施工 | 工房や現場で製作し、据え付けと配管・電気の工事を行う |
| 6. 完了検査・お引き渡し | 仕上がりと動作を確かめ、使い方や手入れの説明を受ける |
造作キッチンを依頼する前に整理しておきたいこと
造作キッチンは、伝える情報が具体的であるほど、提案の精度が上がり、完成後の満足度も高まります。依頼先との打ち合わせの前に、次の三つを整理しておきましょう。
収納したい物と量
今のキッチンで使っている鍋や食器、調理道具、食品のストックを洗い出し、どこに何をどれくらい収めたいかを整理しておきましょう。普段使う物と、たまにしか使わない物を分けておくと、引き出しや棚の配置を決めやすくなります。
組み込みたい設備機器
食洗機やオーブン、加熱機器、レンジフード、水栓など、組み込みたい設備機器を決めておくと、寸法や配線・配管の条件に合わせた設計が進めやすくなります。機器によっては納期がかかるものもあるため、早めに検討を始めましょう。
使い方の希望と困りごと
「調理中の動線を短くしたい」「家族と並んで料理をしたい」「掃除のしやすい素材を選びたい」など、日々の使い方の希望を言葉にしておきましょう。今のキッチンで困っていることと、その理由まで伝えると、設計者からより的確な提案を受けられます。
造作キッチンのメリット

造作キッチンには、既製品にはない魅力があります。ここでは、多くの方が造作キッチンを選ぶ理由となっている、三つのメリットをご紹介します。
空間にぴったり納まる
造作キッチンは、間取りや天井の高さ、窓や柱の位置に合わせて寸法を決められるため、限られた空間にも無駄なく納まります。変形した間取りや、規格の寸法では納まりにくい場所にも、柔軟に対応できるのが強みです。
天井まで届く壁面収納や、窓の高さに合わせたカウンター、梁や柱を避けた棚の配置など、既製品では難しい納まりも実現できます。空間を余すことなく活かせるのは、造り付けならではの強みです。
建物や家具と素材を揃えられる
建物の工事とあわせて造り付けるため、床や壁、造作家具と同じ素材や色調で仕上げることができます。キッチンが空間に自然に溶け込み、住まい全体に統一感が生まれます。
費用を調整しやすい
造作キッチンは、素材や収納の造り、組み込む設備機器を一つずつ選べるため、予算に合わせて費用を調整しやすいのも魅力です。拘りたい部分に費用をかけ、それ以外は簡素にするといった配分がしやすくなります。
また、設計者や職人と打ち合わせを重ねながら造り上げるため、完成したキッチンへの愛着もひとしおです。住まい手の想いが細部にまで宿ることも、造作キッチンの大きな魅力といえるでしょう。
造作キッチンの注意点
多くの魅力がある一方で、造作キッチンには、計画の前に知っておきたい注意点もあります。ここでは、とくに押さえておきたい四つの点をご紹介します。
完成まで実物を確かめられない
造作キッチンは一点ものの造り付けのため、ショールームで完成品を確かめることができません。図面やイメージパースをもとに打ち合わせを進めるため、完成後に想像と違ったと感じることもあります。素材のサンプルや過去の施工例を見ながら、イメージを丁寧にすり合わせることが大切です。
仕上がりが依頼先の技術に左右される
造作キッチンの仕上がりは、設計者や職人の経験と技術によって大きく変わります。キッチンは水や熱、重さに日々さらされるため、扉や引き出しの精度、防水の納まりなど、キッチンならではのノウハウが欠かせません。キッチンの施工実績が豊富な依頼先を選びましょう。
保証とアフターサポートの範囲を確かめる
造作キッチンの保証やアフターサポートの内容は、依頼先によって異なります。扉の調整や不具合への対応、部品の交換がどこまで受けられるのかを、契約前に確かめておくと安心です。
とくに、扉の蝶番や引き出しのレールなどの金具は、永く使ううちに調整や交換が必要になることがあります。どのメーカーの金具を使っているのか、交換の際にはどこに依頼すればよいのかも、あわせて聞いておくと安心です。
手入れのしやすさと耐久性に配慮する
造作キッチンでは、無垢材や突板などの天然素材を用いることも多く、素材によっては水や汚れに弱い場合があります。見た目の美しさだけでなく、日々の手入れのしやすさや耐久性も考えて、素材や仕上げを選ぶことが大切です。
造作キッチンをリフォームで取り入れる際のポイント
造作キッチンは、新築だけでなく、リフォームやリノベーションで取り入れることもできます。ただし、既存の住まいに合わせて造り付けるため、新築とは異なる配慮が必要です。
既存の配管と構造を確かめる
リフォームでは、給排水や換気ダクト、電気の配線の位置が、新しいキッチンの配置に影響します。キッチンの位置を大きく動かす場合は、配管の移設や床の工事が必要になることがあるため、プランを固める前に現地調査で確かめておきましょう。
マンションの管理規約を確かめる
マンションでは、管理規約によって工事の内容や時間、使える床材などが定められている場合があります。工事の申請に時間がかかることもあるため、計画の早い段階で管理規約を確認しておくと安心です。
工事中の暮らし方を考えておく
住みながら工事を進める場合は、キッチンが使えない期間が生じます。造作キッチンは製作に時間がかかることもあるため、工事の期間と、その間の食事の準備や仮設のキッチンについても、あらかじめ考えておきましょう。
造作キッチンとオーダーキッチン、どちらを選ぶべきか

造作キッチンとオーダーキッチンは、どちらが優れているということではなく、思い描く空間や重んじたいことによって、相応しい選択が変わります。ここでは、それぞれが向いている方と、オーダーキッチンの施工例をご紹介します。
造り付けのキッチンが向いている方
次のような方には、造作キッチンが向いています。
- 建物の工事とあわせて、床や壁、造作家具と一体で仕上げたい
- 変形した間取りなど、規格の寸法では納まりにくい場所にキッチンを設けたい
- 素材や構成を一つずつ選び、予算に合わせて費用を調整したい
- 信頼できる工務店や設計事務所、家具工房がすでに決まっている
オーダーキッチンが向いている方
次のような方には、オーダーキッチンが向いています。
- ショールームで実物の素材や仕上げを確かめてから決めたい
- キッチン専業のメーカーならではの精度と完成度を求めたい
- 保証やアフターサポートの体制が整った依頼先を選びたい
- 天然石やメタル仕上げなど、上質な素材を活かした空間の主役となるキッチンを迎えたい
オーダーキッチンのメーカーごとの特徴や、国産と海外の違い、選び方については、オーダーキッチンメーカーの選び方で詳しくご紹介しています。
迷われたときは、造作キッチンの依頼先とオーダーキッチンのメーカーの両方に相談し、プランとお見積り、保証の内容を見比べてみると、ご自身が何を大切にしたいのかが自然と見えてきます。
オーダーキッチンの施工例と参考価格
イタリアのフルオーダーキッチンを手がけるミッテルクッチーネでは、アイランドキッチンとトールユニット(壁面収納)を組み合わせたプランを数多く手がけています。代表的な施工例の構成と、トップページにも掲載している参考価格は次のとおりです。
| 構成 | 目安サイズ | 参考価格 |
| セラミック天板×オーク仕上げのアイランドキッチン+メタル仕上げのトールユニット | キッチン W2,700×D1,100×H880mm/トールユニット W3,600×D700×H2,400mm | 税込1,320万円〜(税別1,200万円〜) |
| セラミック天板×メタル仕上げのキッチン+メタル仕上げのトールユニット | キッチン W3,000×D700×H900mm/トールユニット W3,000×D750×H2,300mm | 税込1,650万円〜(税別1,500万円〜) |
ミッテルクッチーネでは、日本総代理店が設計から施工までを一貫してお引き受けしており、お引き渡し後1年間のメーカー保証も設けています。ブランドの想いや世界観は、Mittel Cucineについてでもご紹介しています。
造作キッチンに関するよくあるご質問
造作キッチンをご検討の方から、よく寄せられるご質問をご紹介します。計画を進める際の参考になさってください。
Q. 造作キッチンとオーダーキッチンは、何が違うのですか?
A. 主な違いは、設計と製作を誰が担うかです。造作キッチンは工務店や設計事務所、家具工房などが現場や工房で造り付け、オーダーキッチンはキッチン専業のメーカーが自社の工場で製作します。価格や工期、実物を確かめられるか、保証の体制にも違いがあります。
Q. 造作キッチンの費用は、どのくらいですか?
A. 80万〜300万円程度が目安です。I型・L型で80万〜150万円程度、ペニンシュラ型・アイランド型で150万〜300万円程度とされており、選ぶ素材や設備機器によって大きく変わります。
Q. 造作キッチンは、どこに依頼すればよいですか?
A. 主な依頼先は、工務店・リフォーム会社、設計事務所、家具工房です。いずれの場合も、キッチンの施工実績が豊富かどうかを確かめて選ぶことが大切です。
Q. 造作キッチンに食洗機やオーブンを組み込めますか?
A. 組み込むことができます。ただし、設備機器の寸法や配線・配管の条件に合わせて設計する必要があるため、組み込みたい機器は打ち合わせの早い段階で伝えておきましょう。
Q. 造作キッチンの工期は、どのくらいですか?
A. 現場での工事期間は、I型・L型で10〜14日、ペニンシュラ型・アイランド型で14〜21日ほどが目安です。打ち合わせや製作の期間を含めると、完成までに1.5か月以上かかることもあります。
Q. リフォームでも造作キッチンにできますか?
A. はい、できます。既存の配管の位置や建物の構造、マンションの場合は管理規約によって制約が生じることがあるため、プランを固める前に現地調査を行い、実現できる配置を確かめることが大切です。
まとめ:造作キッチンとオーダーキッチンは設計・施工の範囲と保証で選ぶ

造作キッチンは、工務店や設計事務所、家具工房が住まいに合わせて造り付けるキッチンで、建物との一体感や費用の調整のしやすさが魅力です。一方で、完成まで実物を確かめられないことや、仕上がりと保証が依頼先によって変わることには注意が必要です。
オーダーキッチンは、キッチン専業のメーカーが精度高く製作し、ショールームで実物を確かめられることや、保証とアフターサポートの体制が整っていることが強みです。どちらを選ぶかは、思い描く空間と、設計から施工、お引き渡し後までを誰に任せたいかで考えると、答えが見えてきます。
イタリアのフルオーダーキッチンを手がけるミッテルクッチーネでは、二子玉川ショールームで素材や仕上げをご覧いただけるほか、ご予算やご要望に合わせたプランとお見積りを無料プランニングにてご提案いたします。具体的な図面がなくとも、理想の暮らしへの想いをお聞かせいただくところから、唯一無二のキッチンを共に造り上げてまいります。