
住まいの中心に、一生を共にする美しいキッチンを。そう願う方にとって、イタリアのキッチンメーカーは特別な選択肢です。家具の産地に根ざした職人の技と、素材への深い拘りから生まれるキッチンは、設備というより、空間を彩る芸術品のような佇まいを纏っています。
一方で、イタリアキッチンメーカーは数が多く、日本での販売会社やショールームもブランドごとに異なります。「どのブランドが自分の理想に近いのか」「価格はどのくらいか」と迷われる方も少なくありません。
本記事では、日本で検討しやすいイタリアのキッチンブランド9社を、創業の地、特徴、日本の総代理店とショールーム、価格帯の観点から比較します。あわせて、扉材・天板の素材や、国産キッチンとの違い、選び方のポイントもご紹介いたします。
なお、イタリアに限らず、日本・ドイツを含めた高級キッチンメーカーを幅広く比べたい方は、高級キッチンメーカー(国産・海外)の比較と選び方で、各国の主要メーカーの特徴や価格帯、ショールームをまとめていますので、あわせてご覧ください。
イタリアのキッチンメーカーが世界で選ばれる理由

イタリアのキッチンが世界の富裕層や建築家から支持されるのは、家具づくりの伝統、素材への探究、そして時代を映すデザイン力が一体となっているからです。
家具の産地に根ざした職人の技
イタリアの高級キッチンメーカーの多くは、北イタリアの家具の産地に拠点を構えています。とりわけ、ヴェネト州やフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州といった北東部、そしてミラノ北部のロンバルディア州には、木工や金属加工に長けた工房が数多く集まっています。
キッチンを「家具」として造る文化が根づいているため、扉一枚の仕上げや、引き出しの手触りに至るまで、職人の手仕事が息づいています。工房をルーツに持ち、何世代にもわたって技を受け継ぐメーカーが多いことも、イタリアならではの特徴です。
素材と意匠への揺るぎない拘り
イタリアのキッチンは、天然石、天然木、メタル、ガラス、セラミックといった素材そのものの美しさを活かす意匠に優れています。異なる素材を一つの空間で響き合わせ、住まい全体の世界観を形づくる提案力は、イタリアのブランドが最も得意とするところです。
ミラノ・デザインウィークが映し出す最新の潮流
毎年春に開かれるミラノ・デザインウィークでは、各社が新作のキッチンを発表します。偶数年には、キッチンの国際見本市「ユーロクッチーナ」も併催されます。世界中の建築家やデザイナーが注目するこの舞台で、イタリアのキッチンメーカーは常に新しい潮流を発信し続けています。
イタリアのキッチンメーカー・ブランド一覧【比較表】

日本に販売会社やショールームがあり実物を確かめやすいメーカーを中心に、世界的に評価の高いメーカーを加えた9社を、創業年・創業の地(本社所在地)・特徴・日本の販売会社・ショールームで比較しました。なお、イタリアのキッチンは社名とブランド名が同じことが多いため、本記事ではメーカーとブランドを同じ意味で用いています。
9社のうち6社が、ヴェネト州とフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州という北東イタリアの家具の産地を、創業の地または本社所在地としています。
| メーカー(ブランド) | 創業・創業の地 | 特徴 | 日本の販売会社 | 主なショールーム |
| ミッテルクッチーネ | 1990年代・ヴェネト州 | 一邸ごとに誂えるフルオーダー | ブロスインターナショナル(日本総代理店) | 二子玉川(完全予約制) |
| バルクッチーネ | 1980年・フリウリ地方 | ガラスとアルミを用いた革新的な意匠 | クリナップ | 南青山(完全予約制) |
| ヴェネタクッチーネ | 1967年・ヴェネト州 | アルミフレームを併用した堅牢な構造 | アドヴァン | 原宿 |
| アルクリネア | 1925年・ヴェネト州 | プロの厨房のような機能美 | 公式サイトの販売店情報をご参照ください | ― |
| ユーロモビル | 1972年・ヴェネト州 | イタリアならではの美しい発色の扉材 | 株式会社F.S.I. | 東京・大阪・名古屋 |
| ポリフォーム | 1970年・ロンバルディア州 | 収納や家具まで一つの美意識で統一 | アクタス | 南青山 |
| ボッフィ | 1934年・ロンバルディア州 | 建築的でミニマルな意匠 | インテリアズ | 南青山・大阪 |
| モルテーニ(旧ダーダ) | 1926年・ロンバルディア州 | 家具と一体で設える空間提案 | アルフレックス ジャパン | 南青山 |
| ミノッティクチーネ | 1949年・ヴェネト州 | 天然石を主役にした彫刻的な造形 | バイアッソグループ ジャパン | 南青山(完全予約制) |
※2026年10月時点で各社公式サイトなどをもとに作成。ショールームの営業日や予約方法は、各社の公式サイトでご確認ください。
創業の地域で見るイタリアキッチンの個性
イタリアのキッチンメーカーは、拠点を構える地域によって、受け継いできた技や得意とする表現に違いが見られます。創業の地を知ることは、ブランドの個性を読み解く手がかりになります。
ヴェネト州・フリウリ地方:木工と工房の伝統が息づく北東部
ヴェネツィアの北に広がるヴェネト州と、その東隣のフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州は、古くから家具づくりが盛んな地域です。トレヴィーゾやポルデノーネの周辺には、木工や金属加工を担う工房と、それを支える部材の供給網が集まっています。
この地域で生まれたブランドには、工房をルーツに持ち、素材の扱いと手仕事の確かさを礎とするメーカーが多く見られます。ミッテルクッチーネ、バルクッチーネ、ヴェネタクッチーネ、アルクリネア、ユーロモビル、ミノッティクチーネは、いずれもこの北東イタリアを創業の地、または本社所在地としています。
同じ地域にありながら、ガラスとアルミで革新を追求するバルクッチーネ、天然石の重厚さを極めるミノッティクチーネ、一邸ごとの誂えを貫くミッテルクッチーネと、その表現は実に多彩です。
ロンバルディア州:ミラノのデザイン文化と響き合うブリアンツァ
ミラノの北に位置するブリアンツァ地方からコモ湖周辺にかけては、イタリアを代表する高級家具ブランドが集まる地域です。ミラノ・デザインウィークの舞台にほど近く、建築家やデザイナーとの協働を通じて、時代の美意識を形にしてきました。
ボッフィ、モルテーニ(旧ダーダ)、ポリフォームは、いずれもこの地域を拠点とするブランドです。キッチン単体ではなく、家具や収納、バスルームまでを一つの世界観で設える提案に長けている点が共通しています。
主要イタリアキッチンメーカー9ブランドの特徴
ここからは、各ブランドの成り立ちと特徴、日本での取り扱いを順にご紹介します。
Mittel Cucine(ミッテルクッチーネ)
ミッテルクッチーネは、ヴェネト州トレヴィーゾ県の小さな町フォッリーナに工房を構える、フルオーダーのイタリアキッチンメーカーです。1990年代の創業以来、職人の「魂」を宿したキッチンを造ることを信条とし、素材を知り尽くした独創的な仕事で評価を高めてきました。人と土地、自然への敬意を大切にする姿勢も、ブランドの根幹にあります。
セラミックの天板にオーク仕上げの扉、メタル仕上げのトールユニットを組み合わせるなど、素材と仕上げを自在に掛け合わせ、住まいに唯一無二のキッチンを設えます。

日本では、ブロスインターナショナル株式会社が日本総代理店を務め、設計から施工までを一貫してお引き受けしています。東京・二子玉川のショールーム(完全予約制)では、実際の素材や仕上げをお手に取ってご確認いただけます。
ご相談は、対面とオンラインのいずれでも承っております。具体的な図面やイメージが固まっていなくとも、理想の暮らしや空間への想いを伺いながら、オリジナルのプランを無償でご提案いたします。イタリアの職人と緊密に連携して製作を進め、搬入・設置からお引き渡しまでを責任をもって担う体制も、日本総代理店ならではの安心です。
- 価格帯の目安:税込550万~1,650万円(税別500万〜1,500万円)でのご注文が中心
- 納期の目安:プラン確定後、約4〜6か月

Valcucine(バルクッチーネ)
バルクッチーネは、1980年にフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州ポルデノーネで創業しました。創業者ガブリエレ・チェンタッツォ氏が今もデザインを監修し、人と自然の調和を理念に掲げています。
ガラスやアルミといったリサイクル可能な素材を積極的に用い、使う素材の量を減らす「脱物質化」の思想で知られています。アルミフレームに厚さ5mmの化粧パネルを組み合わせた「アルテマティカ」は、キッチンの扉の概念を塗り替えた代表作です。
引き出しに象嵌や彫刻を施せる「ジーニアス・ロッチ」や、ガラスに図柄を描き出す「ヴィトルム・アルテ」など、職人技を活かした装飾の表現も持ち味です。世界285か所以上のショールームで展開され、ハイエンドキッチンの代表的な存在として知られています。
日本ではクリナップがパートナーを務め、東京・南青山に国内唯一のショールーム「Valcucine Tokyo」を構えています。
Veneta Cucine(ヴェネタクッチーネ)

ヴェネタクッチーネは、1967年にヴェネト州で創業した、イタリア屈指の規模を誇るキッチンブランドです。美しい意匠に加え、アルミフレームを併用した堅牢な構造に定評があり、長い年月を経ても緩みにくい造りを特長としています。
扉材や天板の選択肢が豊富で、モダンからクラシックまで幅広い空間に寄り添えるのも魅力です。堅実な構造と多彩な意匠を両立させたい方にとって、心強い選択肢となるでしょう。
日本では2020年秋、建材メーカーのアドヴァンによって本格的に紹介され、東京・原宿にショールームが開かれました。
Arclinea(アルクリネア)
アルクリネアは、1925年にヴェネト州ヴィチェンツァ県カルドーニョの木工所として始まり、2025年に創業100年を迎えた老舗です。1987年からは建築家アントニオ・チッテリオ氏がデザインを手がけています。
代表作「イタリア」は、プロの厨房の機能性を住宅に持ち込んだコレクションで、ステンレスを用いた機能美が際立ちます。料理を愉しむことを何より大切にする方に、根強く支持されています。
1963年には、家電を組み込んだイタリア初のキッチン「クラウディア」を発表し、システムキッチンの歴史に名を刻みました。日本での取り扱いについては、公式サイトの販売店情報をご参照ください。
Euromobil(ユーロモビル)
ユーロモビルは、1972年にヴェネト州コネリアーノ近郊で創業した家族経営のメーカーです。イタリアならではの美しい発色の扉材と、暮らしに寄り添う提案力で、日本でも長く親しまれてきました。
家具のように洗練された意匠を備えながら、日々の暮らしで気負わず使えるキッチンに仕上げてくれる点が魅力です。
ルケッタ家の4兄弟によって築かれたユーロモビルグループは、キッチンのほか、家具ブランドの「ザルフ」や布張り家具の「デジレ」も擁し、世界40か国以上に販路を広げています。日本では長年のパートナーである株式会社F.S.I.
が取り扱い、東京・大阪・名古屋にショールームを構えています。
Poliform(ポリフォーム)

ポリフォームは、コモ湖の近くに拠点を構え、1970年に創業しました。キッチンにとどまらず、ウォークインクローゼットや収納、ソファ、ベッドまでを手がけ、住まい全体を一つの美意識で統一できることが最大の強みです。
キッチンと同じ素材や仕上げで、ダイニングの家具やクローゼットまでを揃えられるため、邸宅全体に統一された気品を纏わせることができます。レジデンスや別荘など、空間をトータルで設えたい方に選ばれています。
日本ではアクタスがパートナーを務め、東京・南青山のフラッグシップストア「Poliform Tokyo」で世界観を体感いただけます。
Boffi(ボッフィ)
ボッフィは、1934年にミラノ北部のブリアンツァ地方で誕生した、モダンキッチンの先駆者です。1990年からは建築家ピエロ・リッソーニ氏がアートディレクターを務め、ミニマルで建築的な意匠を世界に発信してきました。
キッチンに加え、バスルームや収納、家具まで手がけ、ステンレスや天然石を活かした研ぎ澄まされた意匠に定評があります。建築と一体になるようなミニマルな空間を求める方に、根強く支持されています。
日本ではインテリアズが取り扱い、東京・南青山と大阪にショールームがあります。
Molteni(モルテーニ)※旧Dada
1926年創業のキッチンブランド「ダーダ」は、1979年に高級家具のモルテーニグループに加わりました。現在は建築家ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン氏がクリエイティブディレクターを務め、家具とキッチンを一体で設える提案を得意としています。
東京の旗艦店は、ヴァン・ドゥイセン氏が手がけた約400㎡のワンフロアで、大きな窓から光が満ちる空間に多彩なキッチンが並びます。モルテーニの家具と合わせて、住まい全体の佇まいを思い描けるのが魅力です。
日本ではアルフレックス ジャパンが取り扱い、東京・南青山の根津美術館にほど近い場所に旗艦店を構えています。
Minotti Cucine(ミノッティクチーネ)
ミノッティクチーネは、ヴェローナ地区に本社を置く1949年創業のメーカーです。世界各地から調達した最高級の天然石と天然木を贅沢に用い、無駄を削ぎ落としたダイナミックな造形を特徴とします。2003年にいち早く天然石のキッチンを発表したことから、「石のキッチンメーカー」として知られています。
「キッチンは建築の一部であり、空間の主役は人である」という哲学のもと、塊から削り出したような天然石のアイランドなど、彫刻のような存在感を放つコレクションを揃えています。石の質感を主役にした空間を望む方に、ぜひご覧いただきたいブランドです。
日本では東京・南青山に完全予約制のショールームがあります。
理想の空間から選ぶ、イタリアキッチンブランドの目安
9つのブランドには、それぞれ異なる特徴があります。思い描く空間・暮らしからブランドを選ぶことが大切です。だからこそ、どのような空間と暮らしを思い描くかによって、相応しいブランドが見えてきます。
| 思い描く空間・暮らし | 相性のよいブランド |
| 住まいに合わせて一から誂えた、唯一無二のキッチン | ミッテルクッチーネ |
| ガラスやアルミを用いた革新的で、環境にも配慮したキッチン | バルクッチーネ |
| 堅牢な造りで、世代を超えて永く使い続けるキッチン | ヴェネタクッチーネ |
| プロの厨房のような機能美で、料理を心ゆくまで愉しむキッチン | アルクリネア |
| 美しい発色の扉材で、暮らしに軽やかに溶け込むキッチン | ユーロモビル |
| 収納や家具まで、邸宅全体を一つの美意識で統一する空間 | ポリフォーム、モルテーニ |
| 建築と一体になる、研ぎ澄まされたミニマルな空間 | ボッフィ |
| 天然石の重厚な質感が主役となる、彫刻のような空間 | ミノッティクチーネ |
「誂え」を重んじるならフルオーダーという選択
多くのブランドは、完成度の高いコレクションを軸に、素材や寸法を選んで組み上げていきます。一方で、間取りや天井高、ご家族の動線に合わせて、構成そのものを一から設計したいという方もいらっしゃるでしょう。
そのような方には、一邸ごとにプランを描き起こすフルオーダーのキッチンが適しています。ミッテルクッチーネでは、素材や仕上げの組み合わせはもちろん、トールユニットの内部に照明を組み込む、ダイニングテーブルをアイランドとひと続きに設えるなど、住まいに合わせた細やかなご要望にお応えしています。
イタリアキッチンの価格帯と費用の目安

イタリアのオーダーキッチンは、数百万円から一千万円を超えるものまで幅があり、多くのブランドは定価を公開していません。費用はプランごとの見積りで決まるため、まずは理想の姿を伝え、プランニングの段階で概算を確かめることが近道です。
ミッテルクッチーネでは、税込550万~1,650万円(税別500万〜1,500万円)の価格帯でご注文いただくケースが多くなっています。
価格を左右する要素
同じブランドでも、次の要素によって費用は大きく変わります。
- サイズと構成:アイランドの長さや、トールユニット・壁面収納の有無
- 扉材と天板:天然石や無垢材、メタル仕上げは高価になりやすい
- 設備機器:ミーレやガゲナウなど、海外製の食洗機・オーブンを組み込むか
- 施工の条件:新築かリフォームか、搬入経路や配管の状況
輸入に伴う納期と諸費用
イタリアで一点ずつ製作するため、納期は国産キッチンより長くなります。ミッテルクッチーネの場合、プラン確定から約4〜6か月が目安です。お見積りの際は、本体価格に加え、輸送費や設置・施工費が含まれているかもご確認ください。
輸入キッチンならではの費用の内訳や、国産キッチンとの価格差、見積りの際に気をつけたい点については、輸入キッチンの価格と注意点で詳しくご紹介しています。
イタリアキッチンを彩る扉材・天板の素材
イタリアのキッチンの印象を決めるのは、扉材と天板の組み合わせです。素材ごとの表情と性質を知っておくと、ショールームでの検討がより愉しく、実りあるものになります。
扉材:天然木・ラッカー・メタル・ガラス
| 扉材 | 表情 | 向いている空間 |
| 天然木(オーク、ウォールナットなど) | 木目の温もりと経年の味わい | ダイニングと一体の、寛ぎを重んじる空間 |
| ラッカー(塗装) | 深みのある艶、または上品なマット | 色で個性を表現したい空間 |
| メタル仕上げ | 硬質で凛とした佇まい | モダンで建築的な空間 |
| ガラス | 光を映す透明感 | 軽やかで洗練された空間 |
ミッテルクッチーネでは、オーク仕上げのキッチンにメタル仕上げのトールユニットを合わせるなど、異素材を響き合わせる設えを数多く手がけています。
天板:セラミック・天然石・ステンレス
| 天板 | 特長 | 留意点 |
| セラミック | 熱・傷・汚れに強く、石のような意匠も選べる | 端部への強い衝撃に配慮が必要 |
| 天然石(大理石など) | 唯一無二の模様と重厚な存在感 | 酸や油の染みに備えた手入れが必要 |
| ステンレス | 衛生的で、プロの厨房のような機能美 | 細かな擦り傷は風合いとして受け入れる |
イタリアのキッチンと国産キッチンの違い

イタリアのキッチンと国産キッチンの違いは、キッチンを「家具」と捉えるか、「設備」と捉えるかという設計思想にあります。
| 比較項目 | イタリアのキッチン | 一般的な国産キッチン |
| 設計思想 | 住まいを彩る家具・インテリアの一部 | 使い勝手と効率を重んじる住宅設備 |
| オーダーの自由度 | 素材・寸法・構成を一から誂えやすい | 規格の中から選ぶ方式が中心 |
| 納期 | 数か月単位(現地で製作・輸送) | 比較的短い |
| 部品・アフター | 日本の代理店の体制が鍵になる | 全国のサービス網で対応しやすい |
設計思想:設備ではなく「家具」としてのキッチン
イタリアでは、キッチンはリビングやダイニングと連なる空間の主役です。扉の素材や取っ手の意匠まで、ソファやテーブルと同じ感覚で選び、空間全体の調和を描いていきます。
そのため、キッチンを壁際に収めるだけでなく、空間の中心にアイランドとして据え、ダイニングテーブルとひと続きに設える構成も好まれます。料理をする時間そのものを、家族や客人と分かち合う愉しみとして捉える文化が、その背景にあります。
オーダーの自由度と意匠性
フルオーダーのイタリアキッチンなら、間取りや天井高に合わせて、寸法や構成を柔軟に設えられます。限られた規格の中から選ぶのではなく、住まいに合わせて一から誂えられる点が、国産のシステムキッチンとの大きな違いです。
納期・アフターサポート・保証
輸入キッチンは納期が長く、部品の取り寄せにも時間がかかる場合があります。だからこそ、日本の総代理店が設計から施工、お引き渡し後のご相談まで一貫して担っているかが、安心して永く使うための鍵になります。
イタリアに限らず、海外製のキッチン全般のメリット・デメリットや、メンテナンスと部品の取り寄せについては、輸入キッチンの特徴と選び方で詳しく解説しています。
イタリアのキッチンメーカーを選ぶ際のポイント

ブランドの世界観に惹かれることは大切ですが、永く愛せるキッチンを迎えるには、日本での体制まで見届けて選ぶことが肝要です。
日本の総代理店の有無を確かめる
輸入キッチンは、日本で誰が販売・施工・アフターを担うかによって、安心感が大きく変わります。メーカーと直接つながる総代理店であれば、仕様の相談から部品の手配まで、窓口が一つで済みます。
ショールームで素材と仕上げに触れる
天然石の模様や木目の表情、扉を閉めたときの手応えは、写真だけでは伝わりません。多くのショールームは予約制のため、事前に予約し、気になる素材をじっくり確かめる時間を設けることをおすすめします。
ミッテルクッチーネの二子玉川ショールームでも、実際の素材や仕上げをお手に取ってご確認いただけます。
設計から施工まで一貫して任せられるか
キッチンは、床・壁・照明・配管と密接に関わります。設計と施工が分かれていると、意図した納まりが叶わないこともあります。ブランドの意匠を理解した担当者が、プランニングから据え付けまで一貫して携わる体制かを確かめましょう。
保証とアフターサポートの内容を確かめる
永く使うキッチンだからこそ、お引き渡し後の備えも見逃せません。保証期間の長さに加え、不具合が生じた際の窓口や、部品を取り寄せる際の流れを、契約前に確かめておくと安心です。
ミッテルクッチーネでは、お引き渡し後1年間のメーカー保証を設けているほか、保証期間を過ぎてからも、不具合やご不明点のご相談を適宜承っております。
予算と納期に余裕をもって計画する
イタリアのキッチンは、プランの検討から製作、輸送、施工までに相応の時間を要します。新築やリノベーションの工程と足並みを揃えるためにも、着工の時期から逆算し、早めにご相談を始めることをおすすめします。予算も、本体だけでなく設備機器や施工費まで含めて見通しておくと、計画が滞りなく進みます。
よくあるご質問
イタリアのキッチンメーカーやブランドをご検討の方から、よく寄せられるご質問をご紹介します。納期や価格、設置の可否など、ご検討の際の参考になさってください。
Q. イタリアの代表的なキッチンメーカー・ブランドは?
A.Mittel Cucine、Valcucine、Veneta Cucine、Arclinea、Euromobil、Poliform、Boffi、Molteni、Minotti Cucineなどがあります。
Q. イタリアのキッチンは、どのくらいの納期がかかりますか?
A.イタリアで一点ずつ製作するため、数か月単位の納期が一般的です。ミッテルクッチーネの場合、プラン確定から約4〜6か月が目安で、デザインや素材によって前後します。
Q. 価格はどのくらいですか?
A.多くのブランドは定価を公開しておらず、プランごとのお見積りとなります。ミッテルクッチーネでは、500万〜1,500万円の価格帯でご注文いただくケースが多くございます。
Q. 日本の住宅にも設置できますか?
A.フルオーダーであれば、間取りや天井高に合わせて寸法を設えられます。設置場所の構造や法令により制約が生じる場合もあるため、プランニングの段階でご相談ください。
Q. 保証やアフターサポートはありますか?
A.ブランドや販売会社によって異なります。ミッテルクッチーネでは、お引き渡し後1年間のメーカー保証を設け、その後も不具合やご不明点のご相談を承っております。
Q. ローンの相談はできますか?
A.ミッテルクッチーネでは、金融機関との提携のもと、ローンのご相談も承っております。
Q. ショールームの見学には予約が必要ですか?
A.イタリアキッチンのショールームは、予約制のところが多くございます。専任の担当者がご案内するため、事前にご予約いただくと、素材や仕上げをゆっくりとご確認いただけます。ミッテルクッチーネの二子玉川ショールームも、完全予約制で承っております。
Q. リフォームでもイタリアのキッチンは設置できますか?
A.新築に限らず、リフォームやリノベーションでも設置いただけます。既存のキッチンの撤去や配管の位置、搬入経路などを事前に確認したうえで、空間に合わせたプランをご提案いたします。
Q. 食洗機やオーブンなどの設備機器は選べますか?
A.オーダーキッチンでは、ミーレやガゲナウをはじめとする海外製の設備機器を組み込むことも可能です。設備機器の選択は費用にも関わるため、プランニングの段階でご希望をお伝えください。
まとめ:イタリアのキッチンメーカーは創業の地と日本での体制まで比べて選ぶ
イタリアのキッチンメーカーは、北イタリアの家具の産地に育まれた職人の技と、素材への深い拘りを共通の礎としながら、ブランドごとに異なる個性を纏っています。ガラスとアルミの革新、天然石の重厚さ、プロの厨房の機能美。どの美しさに心惹かれるかが、理想のブランドへの道しるべです。
そして、永く愛せるキッチンを迎えるには、日本での総代理店の体制や、設計から施工まで一貫して任せられるかも欠かせない視点です。
ショールームで素材に触れ、担当者と想いを語り合う時間は、理想のキッチンへと近づく何よりの一歩です。気になるブランドがあれば、まずは足を運び、その佇まいを確かめてみてください。
ミッテルクッチーネでは、二子玉川のショールームで素材や仕上げをご覧いただけるほか、無料プランニングも承っております。具体的な図面がなくとも、理想の暮らしの想いをお聞かせいただくところから、唯一無二のキッチンを共に造り上げてまいります。